三浦しをん

【天国旅行】(著:三浦しをん)

【天国旅行】(著:三浦しをん)を読了。 心中をテーマにした7つの短編集。「心中って…」と思わなくもないけれど、どの作品も割と面白く読んだ。このテーマでよく7つも物語が作れるなあと感心する。 『心中』と聞いてイメージすることが描かれているのが『君は…

【むかしのはなし】世の中が不公平だって今さら気が付いたの?

『むかしのはなし』(著:三浦しをん)を読了。 昔話をモチーフにした7つの短編集かと思えば、実はそれらがゆるく繋がっている連作短編になっていて驚き。 最後まで読み切って、1番始めに収録されている物語をチラリと覗いてみると見覚えのある名前が。うわー読…

【月魚】この中から1冊残すべき本を選んでください

【月魚】(著:三浦しをん)を読了。 由緒ある古書店の若き当主・真志喜と友人で本のせどりをして稼いでいる瀬名垣。 本を愛し、本に愛された二人だけれども、それ故にあの夏の事件は起き、未だにそれに縛られている。 『古書』という身近にある物をテーマにし…

【あの家に暮らす四人の女】”今を楽しむ”強さ

40手前の刺繍作家の佐知、その友人で会社員の雪乃、雪乃の後輩の多恵美、そして佐知の母親の鶴代はひとつ屋根の下で共に暮らしている。 一緒にご飯を食べたり、一緒にいない日中の出来事で盛り上がってみたり、ここは独身女性の理想郷か!?と羨ましくなる。…

【木暮荘物語】おんぼろアパートはお父さんの香りがする。

三浦しをんの『木暮荘物語』を読み終えたので感想をば。 エッセイは読んだことがあるのだけど、三浦しをんの小説を手に取ったのは初めて。 『木暮荘物語』は短編連載小説になっていて、住人や大家の飼い犬を中心に物語がくっついたり離れたりしながら進む。 …