某・見た目は子供、頭脳は大人な名探偵が憧れるシャーロック・ホームズ。
色んな所で「ホームズ、ホームズ」って耳にするんで、ずっと気にはなっていて…。
ついに手を出しちゃいました!
私が読んだのは「シャーロック・ホームズの冒険改版 」という作品。
シリーズ作品だから1番古そうなの選んだんだけど、間違ってないよね?
あれ?ホームズって実はコミュ力高め?
ロンドンにまき起こる奇怪な事件を追って神出鬼没する名探偵シャーロック・ホームズは、その怜悧な推理と魅力的な個性で読者を魅了する。近代探偵小説を確立したホームズ物語の第一短編集。
赤毛の男が加入した奇妙な組合のからくりを追う『赤髪組合』、乞食を三日やったらやめられない話『唇が捩れた男』など10編。
意表をつく事件の展開、軽妙なユーモアあふれる作品集である。
上で述べたように、ホームズは多くの作品でパロディ化されていたり、名前が出てきたり…
ホームズ作品を読むのは初めてなんですけど、「シャーロック・ホームズ」という人物像が既に私の中で出来上がっていました。
「工藤新一=名探偵=ホームズ」だと勝手に思っていたから、ホームズは『天才・偏屈・謎解き以外興味なし』ってイメージでしたが、彼そんな人物じゃありませんでした(笑)
【感想】『シャーロック・ホームズの冒険』【ネタバレ有り】
悩み、事件を抱えた人々がシャーロック・ホームズの元へ助けを求め訪れます。
ホームズは依頼者から得られる情報と現地調査によって奇怪な事件の謎をひも解いていくのです。
ホームズに対して寡黙なイメージを持っていたんですが、全然そんなことない!
本物のホームズさん(?)はめっちゃよく喋る。饒舌さんです。そしてコミュニケーション能力も高い!(探偵ゆえの能力かも)
「謎解き以外は全くダメ」という私のイメージをまるっと覆してきました。もしかしたらホームズってオチャメな人なのかも…?って感じるぐらいのコミュ力の高さ。
そしてさらにビックリしたのが助手であるワトスン君が意外とポンコツであるということ。
名助手ってイメージだったから、影の功労者みたいな存在なのかと思っていました。
でもホームズは何だかんだワトスンを信頼していて、相棒っていうより親友って感じで非常に微笑ましいです。
海外作品を読むといつも悔しい思いをする
海外作品を読むと、お金や距離の単位、そして国の価値観の違いにいつも躓きます。
作中に「たった4ポンド」や「120ポンドも」などと言ったお金の話が出てくるのですが、私には4ポンドが「たった」で120ポンドが「も」というのが分からないんです。
ポンドがいったいいくらを表しているのか、何ポンドが平均収入なのか…
金銭感覚がわからないので、登場人物たちがお金に踊らされる様に共感しにくいなあと感じます。
「移動時間に2時間」なんて事件も出てくるのですが、それはこの国ではありがちな移動時間なのか、それともホームズの知名度ゆえに遠くから人が訪れるのかいまいちわからない。
その国の基本情報が頭に入っていないとなかなか物語に共感できないのが、海外小説の難しさだなあと感じます。
自分の中のホームズ像が更新されるのも楽しいし、探偵業も読みやすくてグイグイ読み進めることができたので、
もう1冊ぐらい短編を読んでホームズの雰囲気が掴めたら、「コレが一番オモロイで!」って声が多いホームズの長編「バスカヴィル家の犬」に挑戦したいです。
バスカヴィル家の犬改版 (新潮文庫) [ アーサー・コナン・ドイル ] 価格:594円 |